私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中

嘘ってなに?

私に何か秘密があるってこと?


ぐるぐると頭の中を、色んなものが巡る感覚が気持ち悪くて頭を抑える。


「(……駄目だ、やばい)」


『夏織?』


「…っごめん、何か気持ち悪くて」


喉元に迫ってくるそれを抑えながら
洗面所に駆け込んだ。


「っは……っうぇ。」


『……っ、』


私の後を追ってきたらしい隼が、何も言わずに背中をさすってくれる。

こんな弱いところ見せたくないのに。


「……っは、」


食べてないから出るのは胃液ばかりで。


『……っごめん、俺のせいだ』


「も、う大丈夫だから。」


『夏織……。』


どうしてそんな顔するの。


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