私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中


『気持ち悪かったら言って。』


なに嬉しそうに笑ってるんだコイツは、と思ったのもつかの間。


「……っっ!?」


ーー指が入れられたのだ、私の口に。


「んっっ……」


するり、と口内で指が動くたびに身体が跳ねて、唇の隙間から漏れる吐息には色が含まれている。


『気持ちい?』


首を傾げて妖艶に微笑むコイツを、
睨んでやりたいのに。


『その顔、そそられるね。』


気持ちいいと感じてしまう自分に、
さらに羞恥心が増す。

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