私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中


ーー12月13日AM7:50


「……はー。」


緊張からくるため息を口から吐き出す。

何にこんなに緊張しているかというと、


「花房、」


「先生……。」


ーーそう、先生に会うから。

隼には、もちろん内緒である。


「来てくれねーかと思ったよ。」


「話したいことがあったので。」


相変わらずこの人は変わらない。
自分に自信があって、失敗を恐れなくて、そして“酷く残酷”なひと。


「電話してくれないから
待ちきれなくて俺からしちまったよ。」


「紙は捨てました。」


少しだけ、その余裕そうな顔が崩れる。





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