私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中

「行、かない。」


『あ、今ちょっと迷った。』


何で断ったのに
嬉しそうに笑うんだ、コイツは。


「ていうか、近いっ…」


その、男としては小さな顔をぎゅーっと手で思いっきり押してやる。


『傷つくなー。』


だから、何でそんなに嬉しそうなのよ。


「隼ってMだよね。」


『夏織だけだよ、いじめられても
怒らないのは。でも、』


「でも?」


『夏織をいじめるのが一番好き。』


「へんたい。」


『へんたいで結構。』


そう言うと、隼はやっと
起き上がって伸びをする。
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