私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中


ーーーー12月15日AM11:20


「見た?あの週刊誌の記事!」

「見た見た!お父さんが買ってた週刊誌読ませてもらったんだけど、
本当びっくりしたよねえ!」


道を歩いていると同じような話が聞こえてきて。思わず舌打ちしたい気分になった。

その声から逃れるように
ガチャリ、と玄関のドアを開ければ
エプロン姿の“冬子”が立っていて。


「珍しく疲れた顔してるじゃない?」


「じゃあ、冬子が癒してよ。」


ぐ、とその細い身体を抱き締めればクスクスと微笑む声が腕の中から聞こえてきた。





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