私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中


「……愛はあるよ、」


ただ、それが素直に表に出せないだけで。


『うん、知ってる。』


「わざわざ言わせようとしたでしょ?」


『バレたか。』


クスクスと楽しそうに笑う吐息が、首元をくすぶってきて心臓がドキリと跳ねる。


『ね、夏織。』


「な、にっ」


突然、耳にキスを落とされて。

その刺激に平静を保とうとしたけれど、私の声は案の定、上ずってしまった。





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