私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中
「あ、……」
、なんか駄目だ。
この感覚は、まずい。
《、どうしたの?なんかあった?》
「ッ……ごめん、ちょっとお兄さんに代わるね。」
「え、夏織ちゃん?」
不思議そうな顔をするお兄さんの顔が、ゆらゆらとぼやけて。
「な、んでもないです。」
「、その顔で何でもないって言われても
説得力ねぇって。」
隼とは違う、男らしい強い手が私の頭に置かれる。
「おい、隼。夏織ちゃん泣いてんぞー」
「あ、」
その言葉を止めようとしたものの、時すでに遅し。電話の向こうで隼は呆れているんじゃないだろうか。
だって、“こんな事”でいちいち泣く
奥さんなんか望んでないはずだから。