私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中
ぞくり、身体が痺れる感覚にこれはいよいよ危ないと冷や汗が流れ始める。
『気持ちいい?』
「ぜ、んぜんっ」
『嘘つき。』
その言葉を合図にブラウスの中に
入ってきた手に、
誰か来たらどうしようだとか、
こんなところでするなんて
恥ずかしすぎて嫌だとか、
色んな感情がぐるぐる回って、
「……こ、わいっ」
思わず涙がこぼれてしまった。
これには隼も、さすがに困惑したのか
私の顔をのぞきこんで
『ちょっと調子に乗りすぎました。』
と、謝ってきた。
『そこのソファーに寝てていいよ。』
「…うん。」
『怖がらせてごめんね。』
困ったように笑った隼は、面倒くさいと文句を垂れながらも椅子に座ってパソコンを操作し始めた。
言われた通りソファーに座った私は
いつもと違う隼の姿をみて、
「なんか、いつもと違うから
気持ち悪いね。」
さっきの仕返しとばかりに
毒をプレゼントしてあげた。