私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中


「…洗い物、してくれたんだ」


また、胸がきゅんと締め付けられる。


「かーおーりーちゃんっ」

「は、はいっ!」


いきなり背後から聞こえてきた声に振り向けば笑顔のお兄さんが。

……なにこの眩しい笑顔。


「シャワーも浴びたし、
そろそろ帰りまーす。」


「あ、じゃあ玄関まで送ります。」


「お世話になってしまって
すみませんでしたっ」


「いえいえ、また来てくださいね。」


お兄さんと真北さんを玄関で見送って、
私はソファーに座りながら隼の帰りを待つことにした。


《こんな姿の彼女が部屋で待ってたら
思わず胸きゅん!みたいなのって
ありますか?》


テレビの中では、綺麗なアナウンサーが
今、話題のイケメン俳優にインタビューをしていた。


《やっぱり自分のシャツとか着て
待ってたら抱きしめちゃいます。》


その言葉に私の視線は、
ソファーの上にある隼のシャツへ。





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