私の彼は、“キス恐怖症”。《SS更新中
お兄さんと彼女。


ーーーーーAM9:52


「冬子、混浴楽しみだな。」


「そんな話聞いてないわよ、
ハゲればいいのに。」


私の目の前で行われているのは、
お兄さんとその彼女である“冬子”さんの
喧嘩なんだけど……。


『相変わらず、いい毒舌っぷり。』


「……あの2人って仲良いんだよね?」


『もう付き合って3年だってさー。』


“3年”という言葉に、妙に納得。
3年、一緒にいるから言いたいことがそのまま言えるんだろう。


「夏織ちゃーん」


喧嘩を終えたらしい、冬子さんがそう言って私に話しかけてきた。

冬子さんは、モデルのようにすらっとした体型で、肌は雪みたいに白くて、
整った顔立ちをしているのにも関わらず、


「見苦しいとこを見せちゃって
ごめんなさいね?」


気取らない性格のためか、
近寄りがたい雰囲気は全くない。


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