好き✕好き
★StoryⅠ★
日常
▽美愛side
「行ってきまーすっ!」
洋風のクリーム色のドアを力いっぱい押す。
外の風に下ろしていた栗色の髪の毛がさらりと揺れた。
「おせーよ、美愛」
「うぅ…だってぇ、眠かったんだもん!」
朝から、私に暴言を吐く男。
南城 透李(なんじょう とおり)
茶髪のさらさらの髪に程良く焼けた小麦色の肌。
髪の毛と同じ色の透き通った瞳。
筋の通った鼻。
桜色の唇。
嫌味なくらいイケメンな、透李君は……私中西 美愛(なかにし みあ)の……彼氏なんですっ!