余命宣告少女に恋をした病持ちの少年
「あ…」
その子の目は冷たいようで暖かい不思議な目をしていた。
声をかけてみる。
「あ、えと…君はどうしたの?」
そんなことしか考えることができなかった。
「……………?」
すると少女は首を傾げた。
あれ?聞こえなかったのかな?
もう一度喋ろうとしたところで看護師が来てその子について話してくれた。
「渚くん。この子は花咲千聖ちゃん。千聖ちゃんは耳が聞こえないの。それで…」
そこまで言うと看護師は一度話すのをやめた。
そして思いもしなかった言葉を言った。
「それで千聖ちゃんは
余命宣告…されてるの」