天才な彼を笑わす方法
確かにウサギみたいだなぁ。
「あれ?
先輩お知り合いですか?」
「……いえ?」
「初めまして先輩のお知り合い!
俺は宇佐美一光(うさみ・いっこう)です」
「宇佐美…?」
聞き覚えのある名字。
…まさか。
「宇佐美財閥の…?」
「ええ。
跡取り候補です」
あんな巨大財閥の…。
宇佐美財閥は、誰もが知る有名な財閥だ。
「私は宮野叶子です。
この間入学してきた1年生」
「1年生!
先輩と同い年ですね!
良いなぁ先輩と同い年で。
俺も1年遅れていたら、同い年でしたのに」
…1年遅れていたら?
つまり宇佐美くんは…。
「2年生?」
「あ、はい。
第2学年特進クラスです」
先輩!?
何も考えずくん付けしたり、タメ口使っちゃったよ!!