天才な彼を笑わす方法
「待てよ宮野」
何その俺様発言!
…本当、瀬川って謎が多いことで。
「良い加減、宮野教授と話せよ」
「え!?
ちょっ、瀬川くん、いきなりすぎない!?」
慌てまくるお父さん。
…そんなに慌てなくても……。
「宮野教授も。
良い加減自分が宮野をどう思っているか聞けよ」
…本当、敬語で真面目キャラの瀬川はどこへ行った?
「…僕は黙ってますから」
いきなり敬語キャラへ戻った瀬川は、いつも教室で読んでいるような分厚い本を読みだした。
よく見ればその本は、お父さんが書いた本。
密かに買って読んだなんてお父さん聞いたら、どんな反応するかな?
「…カナコ」
「何?」
「………」
「………」
何、この沈黙。
凄く重い…。
私沈黙って嫌いなんだけど…。