天才な彼を笑わす方法







「んじゃ瀬川、宮野。
2人で協力し、遠足の班などを決めてくれ」



は?

遠足?

高校生にもなってあるの?

根っからのインドア人間の私は、思わず溜息を吐いた。




「ほら、よろしく頼むぞ。
オレはこれから職員会議だから」



先生は紙を教卓の上に置くと、すたこらさっさと出て行った。




てか先生ヒドい…。

特進クラスの生徒が何でも出来るとでも思っているのかねぇ?


私は何も出来ないのに…。



第一、この瀬川って男子、苦手だし。

とっつきにくそうだし謎が多いし、無口だし。

…ただ、どこかで見たことあるんだよなぁ。

しかも、つい最近。




私は仕方なく立ち上がり、そのまま教卓へ向かう。

瀬川もめんどくさそうにはしていたが、教卓に来た。



「…」



教卓に出たのは良いけど。

何を話せば良いのだい?





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