天才な彼を笑わす方法
「今何月だ?」
「…6月」
「俺らが会って2ヶ月だろ?
それなのに、お前俺の名前知らないわけ?」
せ、瀬川!
キャラ崩壊している!!
「だって瀬川しか聞いていないよ?」
小学生じゃあるまいし、毎朝名前を呼んでの出席なんてないしっ。
「…ハァ」
「溜息つかないで~」
「…ナオ」
「は?」
誰、それ。
「俺の名前」
「は?」
「何度も言わすな」
「どういうこと!?
ねぇ、もう1回言ってよ!!」
「…うるせ」
「瀬川ー!!」
「耳元で叫ぶなドアホ!
俺は病み上がりなんだよ!
病人には気を使えっ!!」
瀬川は、枕元にあった鞄から、メモ帳とペンを取り出した。