天才な彼を笑わす方法
「ほら、早く」
「ほ、本気?」
「当たり前だ」
「……///」
「照れてないで。早く」
「…こ、恋人でもない人を、呼び捨てだなんて出来ないよっ」
私なりの、精一杯の反論。
「は?
宮野、お前炎の中で俺が言ったこと、聞いていなかったのか?」
「炎の中で言ったこと…?」
も、もしかして!
あの、俺は宮野が好きだからってヤツ!?
アレってマジだったの!!??
「アレが俺の本心」
「い、いつからっ…」
「宮野教授にお前の話聞いて。
会ってみたいと思ったのが始まりだ」
照れずにスラスラ述べる瀬川。
「俺に笑顔がなくなったこと、宮野教授は気が付いたんだ。
笑顔を取り戻したいと思うのなら、俺自身が信じる道を選ぶのなら、土木沢高校特進クラスに入り、宮野教授の娘さんに会えと言われたんだ」
お父さん、そんなことを?
「最初はさすがに半信半疑だったよ。
でも、実際宮野に会ってみると、宮野教授の言っていた意味がわかった」
意味…?