天才な彼を笑わす方法







私は七音の手を離し、桜ちゃんの手を握る。



「桜ちゃん!
あのね私、七音と付き合うことにしたの。
…良いかな?」



桜ちゃんはポカンッとした後、桜のように微笑んだ。



「何であたしに許可とるの?
おめでとう!カナコちゃん、なーくん!」

「嫌じゃないの?
桜ちゃん、七音のこと好きだったじゃない」

「…正直言うけど、今も好き。
本当はカナコちゃんに取られたくない。

でも、この間なーくんが倒れた時、カナコちゃんは迷わずなーくんを背負って、なーくんもカナコちゃんの手を握りっぱなしだった。
その上カナコちゃん、あたしのこと友達って言ってくれたし、あたしのことも誘導してくれた。
なーくんもあたしと付き合ってくれた。

もう満足だよ。
あんなことしたあたしに優しくしてくれたカナコちゃんも今は好きだし。
…友達って、思えるようになった。

なーくん、あたしに対して、俺って言ったことも、敬語じゃなかった時もなかった。
でもカナコちゃんにはアッサリ俺って言ったし、敬語も使っていなかった。
なーくんの心はもう、カナコちゃんの元にあったんだよ。

これからは、2人の友達として、2人ともっと仲良くなりたい。
…良いかな?」




桜ちゃん…!



「勿論だよ!
これからもよろしくね!桜!!」

「…カナコが言うなら、俺も許すかな」

「…ありがとう!
カナコ!なーくん!」



これからもっともっと、

桜と仲良くなりたいなっ!







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