天才な彼を笑わす方法






瀬川は言った通り読書を始めた。

私はその隣で、海に入って遊ぶ2人を見ていた。




「はぁ~…暇~…」



思わず漏れる本音。

こんなことしている暇があるのなら、家に帰って寝たいなぁ。

学校は近いけど、早起きだし。

…眠いなぁ。




「……確かにそうですね」

「ふぇ!!??」



思わず出た、素っ頓狂な声。

急いで瀬川を見る。



「…何ですか?」

「今、同意しましたヨネ?」

「……それが、何か?」

「瀬川から私に話しかけるなんて、珍しいね!
天変地異でもするのかな?」

「……失礼なこと言いますね」

「だって、それぐらい驚いたんだもん!
瀬川も話すんだねぇ」

「……インタビューに答える機会がありますからね。
話すのは確かに苦手ですけど、話しますよ」



うわっ!

滅茶苦茶長文!!

私、和歌奈さんじゃなくて、宮野叶子なのに!!






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