天才な彼を笑わす方法








☆カナコside☆




春沢ココちゃんを探しに行ったのは良いものの。




「…ここ、どこ?」



私はアッサリ迷子になっていた。




家やスーパーなどが海に近いと、マナーの悪い人たちが集まるからって理由で、この辺には家などがない。

そのため、人通りも少ない。

4月ということもあり、海水浴客などはいない。



はぁ。

ココちゃんが行方不明になったというのに、探しに来た私が行方不明なんて。

誰かに連絡しようにも、スマホは運悪く充電がない。

…昨日充電してくるの忘れたんだ。

あ―…、馬鹿だなぁ、私。



ココちゃんに会えたとしても、これじゃ帰れない。

…皆がいた場所に、帰ろう。

もしかしたら、誰か先生方がココちゃんを見つけたかもしれないし。






ザッ…ザッ…ザッ……。




突如響く、一定の砂の音。

…何?

誰…先生?







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