天才な彼を笑わす方法
「カナコさん」
ふいに後ろから和歌奈さんに声をかけられた。
「どうしたの?」
「実はあたしたち、放課後コウちゃんの家で勉強会をするんですの。
もし良かったら、カナコさんもいかがかしら?」
「勉強会?」
へぇ!面白そう!!
「うん!行きたい!!」
「良かったですわ。
では放課後、教室で待っていてくださいな。
一光お兄様が迎えに来るはずですから」
一光お兄様…宇佐美先輩のことだ。
“コウちゃんのお兄ちゃん”とは言わないんだ。
さすがお嬢様。
「そうですわカナコさん。
瀬川様もお誘いしていただけます?」
「え?瀬川も?」
「ええ。
一光お兄様は瀬川様が大好きですから」
『せんぱ~い!』って来そうだな、宇佐美先輩。
「でも、和歌奈さんたちが呼べば良くない?」
何故私?