天才な彼を笑わす方法







和歌奈さんはポッと頬を赤く染めているし。

…可愛いけど、照れてないで兄弟喧嘩止めなさいな。



…和歌奈さんは照れるだけなので、私が止めることにした。



「まあまあ。
宇佐美くんも先輩も落ち着いて」

「あれー?
先輩と一緒にいた人じゃーん。
何何?光一の知り合い?」

「クラスメイト」

「へぇーそうなんだぁ!
俺あの時自己紹介したよね?」

「はい。
宮野叶子といいます。
よろしくお願いしますね」

「カナコちゃんかー。
いやー、和歌奈ちゃんに負けず劣らずの美人だねー。
彼氏とかいるの?」

「いませんけど…」

「なら俺、彼氏に立候補しちゃおうかなー?」



えぇ!?

思わず何も言えずに立っていると。





バシーンッ!

綺麗な音が、教室に鳴り響いた。




「いってぇ…。
何するんですかァ先輩ィ」



宇佐美先輩を殴ったのは、瀬川だった。








< 45 / 190 >

この作品をシェア

pagetop