天才な彼を笑わす方法
「…てか俺正直言っちゃうけど」
宇佐美くんが切り出す。
「カナコさん、それ相当マズいんじゃないか今回のテスト」
そ、そんなアッサリ…。
「カナコさん入試10位合格だろ。
下には20人いるってわけだ。
でも、今回のテストで頑張らないと、一気に30位落ちだぞ」
「え?一気に?」
「特進クラスは毎回、負けず嫌いが多いからな」
う、嘘でしょ!?
特進クラス30位なんて…。
そんなことしたらっ…!
「和歌奈さん!宇佐美くん!瀬川!
私に勉強教えてください!!」
土下座する勢いで、私は頭を下げた。
「お手伝いしますわ、カナコさん」
「和歌奈さんっ…!」
女神さまっ!
「和歌奈が手伝うなら、俺も」
「ありがとうっ!」
神様!
…和歌奈さんがいて成り立つけど。