天才な彼を笑わす方法
私の心の叫びは届かず、宇佐美くんは再びティーカップを4つ持ってくる。
今度の中身は、綺麗な白色。
先ほどの赤い紅茶よりはマシな色はしている。
「い、いただきます」
今度は私が最初に口に含む。
「…ッ美味しい!」
先ほどの紅茶とは打って変わり、甘い風味。
これなら何杯でもいけるってほど美味しい!
「…ゲッ」
しかし和歌奈さんはお嬢様らしくない反応を見せた。
「あ、甘すぎますわ!
コウちゃん、何を考えているのですの!?」
「つ、作ったの俺じゃねーし…。
…うわ、甘い」
一口含んだ宇佐美くんも顔をしかめる。
「こんなの飲めるんですの?
カナコさん変わっていますわね」
「その言葉、さっきの和歌奈さんにそのままお返しします」
「あのピリ辛紅茶のことですの?
あっちの方がこの甘すぎる紅茶よりマシですわ。
何杯でもいけますわ」
ピリ辛!?
どこがピリ辛なのよォ!!
あんなの激辛って言葉ではフォロー出来ないぐらい辛いよ!