天才な彼を笑わす方法
「鳳と宇佐美…?
もしかして、あの大財閥の!?
うわ~…さすが特進クラス!
頭良いだけじゃなくて、家柄も良いんですね!
あたしのお父さんは、理事長なんですけど、そんなに良い暮らしとかしていないですよ。
良いなぁお金持ちって、憧れちゃいますね」
1人で興奮する桜ちゃん。
さっき大人しそうに見えたのは、何故なんだろう?
「そういえば桜ちゃん。
桜ちゃんは、特進クラスに知り合いがいるんだよね?
名前なんて言うの?」
桜ちゃんのプチマシンガントークに驚き固まった和歌奈さんたち。
私は無理矢理話題を変えることにした。
「名前ですか?
教えていませんでしたっけ?」
「うん」
「名前はですね――――…」
桜ちゃんが言った瞬間。
ガラッ
後ろの扉が開いた。
「………」
立っていたのは、瀬川だった。