天才な彼を笑わす方法
そうしたら。
なーくんの横に、
カナコちゃんがいた。
どうして?
あなたはあたしの道具よ?
何で道具が、
なーくんに近づくの?
なーくんに近づいて良いのは、
あたしだけのはず…。
「パパッ!!」
猫かぶりを忘れ、素で話しかける。
「さ、桜!?
お前、またサボりか?」
「生徒の個人情報見せて!」
「ハァ?
それは桜が見てはいけないものだ」
「誰に向かって口聞いているのよパパ。
あたしに逆らえると思っているのかしら?」
「…ほら」
「ありがとパパ」
あたしは急いで生徒の個人情報を捲る。
「見つけた…」
1年特進クラス
宮野叶子