天才な彼を笑わす方法
「馬鹿じゃないの桜ちゃん!
何でそんなこと、平気で言えるわけ?
確かに人は人をすぐに裏切るかもしれない。
常に笑顔でいても、裏で何を考えているかわからない。
でも、そんな人たちでも、良心は必ず存在する!
途中で捨てたとしても、必ずまた蘇る!
悪い心は消え去ったとしても、良心が消えることは、あり得ないんだから!
桜ちゃんが私を道具だイラナイ存在だって言っても良いわ。
でも、私は桜ちゃんの友達でいたいの!」
さすがに叫んで長文だからか、息はもう上がっていた。
「何そのキレイゴトは!
そんなの言ってんの、今の時代アンタだけだし!」
「私だけで構わないわっ!」
「何で開き直ってんのよ…」
桜ちゃんは呆れていた。
「大体、桜ちゃん私のこと友達じゃないって言うけどね。
瀬川はどうなのよ?」
「なーくんは…なーくんだけは…信じるわ。
なーくんが…あたしを信じてくれたから…」
「他の人は桜ちゃんを信じてくれなかったの?」
「そうよ」
「ご両親も?」
「ええ。
あたしが信じるのはなーくんだけ」
「…何でそこまで、瀬川を信じているの?」
「…何だ、カナコちゃん知らないんだ」
そう言い、桜ちゃんは、膝までのソックスを下げた。
え?