私が恋した最強ヤンキー様


「し‥‥っ」



相変わらずのオーラに足がすくんで
言葉が震えてしまう。



「し⁇」



「し、失礼します‥‥っ」




私はそう言っていちもくさんに駆け出す。



さっすがに運動をさぼり続けてる体で
全力ダッシュはきついが。



「ここまで来ればもう大丈夫だよね」



結構長い距離走ったし。
とっても疲れた。





「それで逃げられたつもりなの?
やっぱ、まだガキだな梓は」




‥‥嘘でしょ。





「なななんで⁉︎」



私追い越されてないはず。
なのに、どうして私より先回りできてるの⁈



「あー、それは、コレだよコレ」



近くにあるバイクにポンポンと触りながら言う。


てか、私また心の声漏れちゃってたのかな。


危ないな私。



「なぁなぁ、梓の好きな人ってどんなん?俺よりイケメン?優しい?」



質問攻めをしてくる煌我さん。




「か、関係ないです‥‥っ」

とは言うけど顔は、煌我さんに勝てる人は中々いないと思いますよ。

性格は悪魔だけどね!


所詮、顔だけの男だ。




「ふーん?
ま、いいけど」



大して興味ないんだったらいちいち聞かないでよね。




「あ、そうだ梓。
電話番号教えろ」



ニコッと笑って俺様発言ですか。


「な、なんで教えないといけないんですか‥っ?」



私こうみえても個人情報は大切にするんです。




「なんでって。
俺が梓のこと好きだから?
それ以外に理由なくね」




な、な、な、なんでそんなことをさらっと言えるんだろう‥。





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