私が恋した最強ヤンキー様



「すごいーっ」


原谷先輩が綺麗なシュートを決めた姿をみて思わず声が出る。


原谷先輩はスタメンだけあってものすごく上手。



女子の歓声もすごい。



「梓、原谷先輩の番号とかも知らないの?」


隣でスナック菓子を食べながらそう尋ねてくる佳菜美。



「知らない‥よ」


「えーっ、あんたバカなの?
好きなのに行動起こさないでどうすんの」



そんなこと言われてもなぁ。



「聞くチャンスないし‥‥
あんな人気な人に話しかけるなんて私には無理だもんっ」


女子にも男子にも人気あるんだ。
原谷先輩は。



「もうっ。
だから梓は彼氏できないんだよ〜。」


「仕方ないじゃんかぁ。
それに、佳菜美だって今はいないでしょ?」



前はいたみたいだけどさ。




「へへ、まあね。
よし、試合終わったら聞きに行こうっ」


ガッツポーズをしながら佳菜美がいう。


え?





「聞きに行くって‥‥原谷先輩の番号をってこと⁉︎」



「あったりまえよ」


当然のような顔をする。

や、やっぱり‼︎‼︎



「む、無理だって!
きっと、いろんな女子に囲まれてるだろうし」



いつも出待ちというものをされてる原谷先輩。


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