私が恋した最強ヤンキー様



「‥‥ほらっ‼︎‼︎
さっさと聞く」



佳菜美は強引に私を連れ出し原谷先輩の近くまで連れて行こうとする。




「そ、そんなぁ‥‥。
だって原谷先輩あんなに女の子に囲まれてるんだよっ⁈」



原谷先輩は出待ちのたくさんの女の子に囲まれている。


試合が終わって疲れているはずなのに、
嫌な顔ひとつせず笑顔で対応している紳士的な先輩を放っておくはずないよねそりゃあ‥‥。





「はあ‥‥。
もう梓が行かないなら私が聞いてくる!」


「えっ、ちょ、待って‥‥」

佳菜美は私の言葉を聞かずに原谷先輩のもとへ行ってしまった。



そして数分後‥‥



「はーい、どーぞ。
これが原谷先輩のメアドだってさ〜」


佳菜美は得意げにメアドらしきものが書かれたメモ帳を私に差し出す。



「‥いいよ。いらない。
佳菜美がもらったんでしょ」



決して私に教えてくれたわけじゃないだろうし‥‥。



「あ、原谷先輩にあそこでアワアワしてる子が教えてほしいらしくて〜。
って言っといたから大丈夫!」



そんなぁ‥‥。
恥ずかしすぎるよっ!
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