私が恋した最強ヤンキー様
「ねえねえ梓」
休み時間に佳菜美が私の席にくる。
「んー?」
「あそこのグラウンドにいるのって原谷(はらや)先輩じゃない⁇」
原谷先輩⁉︎
私は急いでグラウンドに目を移す。
そこにはグラウンドの真ん中で友達と楽しそうにサッカーをしている先輩がいた。
「今日もかっこいいなぁ‥‥。」
「梓は本当原谷先輩ラブだねー」
原谷先輩とは、今私がとても気になっている人。
黒髪の短髪に170センチという身長。
サッカー部のキャプテンでもある。
3年生なんだけど後輩からも同級からも結構モテている人。
‥‥まさに私のタイプのドストライク。
爽やかでキラキラしている。
「みているだけでいいの?
梓は消極的すぎ‼︎」
「え?私みているだけで幸せだよ?」
これといって何かを望んでいるわけではない。
先輩は手の届かない存在だもんね。
「ふーん?
本当にそれって恋っていうのー?」
「う、うん多分‥へへ」
恋をしたことがない私にはよくわからないけど、かっこいいと思うしみてるだけでキュンキュンする。
それが恋だと思う。