私が恋した最強ヤンキー様
鋭い目つきに背筋が凍りつきそうになる。
けど、なにより私を驚かせるひとことをこの男は言った。
「‥‥梓、お前今日から俺の女な」
おれ‥‥の‥おん‥‥な?
「‥‥え。意味がよくわからないんですけど‥‥」
ビクビクしながら言葉を発する。
「‥‥あ?
お前バカなの?」
こ、こ、怖いよぉ‥‥。
お兄ちゃんに視線を向けて助けを求める。
お兄ちゃんは私の視線にハッとする。
「‥あの煌我さん。
なんで梓なんですかね?」
「‥あ?」
「あ、いや‥煌我さんならもっといい女捕まえられますよね?」
んん⁉︎
煌我って言った?
てことは‥‥お兄ちゃんがビビってるほどのヤンキーってこの人なの⁉︎
確かに‥オーラーは半端ないけど‥。
「‥んなもんこいつがいいからだよ」
煌我さんというお方がお兄ちゃんにそう返す。
‥‥私この人と面識ないよね?
まじまじ煌我さんの顔を見つめる。