至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
……えっ……!?


「テルがいるからな」


余韻も残さない凌牙の声。


「……っ……」


あたしだけ取り残されて。


まだぼうっとする頭で、そんな凌牙を見つめる。



将来はヤクザで、冷酷で俺様で毒舌なくせに、こういうところで分別のある人。




筋の通った凌牙らしいと思えるその行動に。


クローゼットからシャツを取り出す凌牙を眺めながら、思わず口元が緩む。




……こういうところが、あたしは好きなのかもしれない……。




結局、薬がなんなのかは、聞けないままだった。
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