至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
実際、側近と呼ばれるテルさんと、彼女という立ち位置に居るあたしの、どちらが凌牙に近い人間かなんて、競うつもりも初めからない。


そんなの、歴史の長さが物語っているから。


彼女には終わりはあっても、側近に終わりなんてきっとない。


……自覚してる。


所詮彼女なんて、明日そうでいられるかの確約もないんだから。




テルさんが雑誌を置く。


何でもない仕草なのに、それだけで心臓が軽く跳ね、鼓動が加速を始めた。


もちろん、さっき凌牙に感じたようなものではなく、緊張で。



聞かなきゃ良かったと後悔したのは、その直後だった。
< 244 / 815 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop