至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
カチャカチャ。


シンクの脇にあった食器を、誰かが手に取った。


目線を向けると、それはテルさんで。


「あ、それ置いといてください、あとでしまうので」


それは乾いた朝の食器。


これを洗い終わったら、あとで食器棚にしまおうと重ねて置いたものだ。


普段手伝われることなんてないから、何事かと驚く。




「……だ…」


それを手にしたまま、テルさんが何かを呟いた。


「えっ?」



リビングでは大翔達がテレビを見ている。


バラエティなのか、時折起こる大爆笑のせいで、よく聞こえなくて。


泡だらけの手のまま、一歩テルさんに近づいた。
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