至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
お姉ちゃんとの距離は、テルさんの成長が解決してくれるものでもなくて。


そればかりか、もっと広がっていくものだと……。



その現実をさとったとき、テルさんは、どんな喪失感に襲われたんだろう……。


なんて、不毛な恋。



なんでも器用にこなして見せるテルさんは、実はとても不器用な人間に思えて。



「テルさんは……もっと、自分の感情に素直になっていいと思います……」



お姉ちゃんの前で見せた素のテルさん、嫌いじゃない。


普段からそんなテルさんだったら、灰雅のメンバーとも、もう少し距離なく接することができるかもしれないのに。


今の関係が悪いわけじゃないけど、そうすれば悪戯に怖いだなんて思われなくなるはずだから……。


そして何より、その方が、テルさんにとって生き易いんじゃないか……って。
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