至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
「戻ってくる気はないんだな」


お腹が減っていたのか、甘いものは得意なのか、文句も言わずに生クリームをつつく壱冴が口を開く。


「……ごめん」


だからと言って、戻ってこいとは一言も言わなかった。


言ったところで、戻るとも思ってないのかもしれない。



壱冴は、誰とどこにいるのか知ってるくせに、そんなことには一切触れず、若菜が中心に進める会話に相槌を打って。


パンケーキを食べ終わり、紅茶をすすっていると



「これ……」


壱冴が何かを差し出した。


「ん?なに?」


あたしもすっかり警戒心が解け、それを覗き込んだ。
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