至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
大翔がバットを構えなおしたのを見て、あたしはさらに足がガクガク震えた。



やだ……。


本当に、SPIRALの襲撃だったらどうしよう……。



「アンタは下がってろよ」


そんなあたしの腕を強く引っ張り、後ろへ下げたのは和希だった。


「……っ」


「何も出来ないんじゃ、邪魔なだけだしな」


「……」


そんな皮肉も、和希なりの優しさに思え鼓動が落ち着く。


少し冷たい風が頬に流れ、ドアが開けられたんだとわかり、そっちに意識を向けた瞬間。



思いもよらないテルさんの声が聞こえてきた。
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