至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
さすが男子の巣屈。


キッチンを漁ると、カップラーメンや菓子パンなどが沢山常備されていた。


その中から菓子パンを二つ手に取り後ろ手に隠し、忍び足で部屋へ戻ろうとすると。



「おい」


階段を登り切ったところで、背後から呼ばれた声に、ビクンッと肩が揺れる。



振り返ると、お風呂にでも入っていたのか、凌牙が同じように階段を上って来ていた。



……誰もいないと思ってたのに、油断してた……。



「部屋でノラ猫でも飼ってんのか」


「……」


後ろからやって来た凌牙には、隠していたパンが丸見えだったのだと気づく。


「猫はパンなんて食わねえか」


そう言う凌牙は、元々”猫”がいるだなんて思ってもないような口調で、平然とあたしを追い抜かしていく。
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