至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
「……優月」
体を揺さぶられた気がして、意識が覚醒する。
「……優月?」
開けた視界に、心配そうに覗き込むテルさんが映った。
「…あっ……」
絨毯の上で、そのまま眠ってしまったらしい。
時計の針は、お姉ちゃんが帰ってから1時間後をさしていた。
「泣いたのか?」
起き上がったあたしの顔をジッと見つめるテルさん。
「……っ」
顔を背けて、頬を触る。
そこは濡れていないけど、乾いた涙のあとがあったのかもしれない。
泣きながら、眠りについたから……。