至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
冬だというのに窓を全開にした壱冴は、タバコに火をつけた。


今日はずっと家に居たから分からないけど、相当冷え込んでいるのか、冷たい風が部屋の空気を一気に冷たくする。


壱冴は窓の外に向かって何度か煙を吐きだしたあと。


「この先どうするつもりだ」


振り返ってあたしを見た。


「……」


…………この先……。


ただ目の前の凌牙から逃げたかっただけで。


なのに、この5日間ただ凌牙を想って過ごして。


……この先のことなんて、なにも考えてない……。



「職員たちが必死になって探してるぞ」


「え……」


「柳迅会の人間が出入りして、面倒なことになってる」


「……」


テルさんだけじゃなく、もっとたくさんの人が動いてるってこと……?


……やっぱり、そうか……。
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