至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
……みんなが怖がっていた壱冴を、あたしが怖がらなかったのはどうしてだろう。


それはただ単純に、長年一緒に暮らしてきたという完全なる安心感があって。


あたしに対して、敵対心をむき出しにしたこともない壱冴だから……。


でもこんなふうに脅しめいたことをされてる今、それが全て崩れていく気がして……。



「まあいい……」


あまりの恐怖に声も出せないあたしを見下げると、その手を離し。


「出かけるぞ」


「えっ……」


あたしから離れた壱冴は、自分の部屋に入り……。



出かけるって、どこへ……?
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