至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
逆に壱冴は、目力を携えた恐ろしすぎる瞳を向けたまま。


でも、それはどこか悔しさも交じっているように見えて……。


「どこの世界も、ナンバー2がナンバー1を妬み羨んでると思ったら大間違いだ」


「……うるせえっ、失せろっ!!!」


自分の筋書きとは真逆なテルさんの思いに、壱冴は大声で叫ぶ。


「俺の父親は会長を尊敬してやまない。徹底した上下関係がありながらも、会長がそれだけ信頼できる人間だということだ。

それを見て育った俺が、どうして凌牙を敵視する」


それでも、自分の意見を止めないテルさんは。


父親の背中をきちんと見て育ってきたんだ……。


「柳迅会は、ナンバー2がナンバー1を尊敬し、ナンバー1がナンバー2に全幅の信頼を置いている。そこには絶対的な信頼関係が成立している。

そんな会長の息子として教育され、育てられた凌牙を、俺は尊敬している。

そしていつか、自分も、父親達のような関係になれたらとずっと思ってきた」
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