至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
「ふっ……受けてやろうじゃねえか」


その体で何が出来るんだと言うように鼻で笑った壱冴の手には、どこに隠し持っていたのか、また別のナイフが握られていた。


「……っ!!!」


それは反則だよっ……。


「二宮あっ!!!」


テルさんも、焦ったように声を張り上げる。



今回の抗争で、凶器を使った人間はいなかった。


さすがに、ナイフを振り回されたんじゃ、灰雅メンバーも下手に加勢できず。


下がったテルさんも、今更壱冴に掴みかかることも出来なくなり、様子を伺いながら距離を詰めて行く。


「ナイフなんて卑怯だぞ!捨てろ!!」


大翔が叫ぶ。
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