至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
こんなことは起きなかったかもしれない。


壱冴の計画を、途中でやめさせることが出来たかもしれない……。


「優月が和希を覚えていないのは、仕方ないことなんだろう」


「仕方なくなんか……」


覚えていなかったあたしが悪いんだからっ……。


「それが優月のトラウマなんだ」


「……トラ……ウマ……?」


「突然両親を亡くし、生活が一変したことは優月が思っている以上のストレスだったはずだ」


「……」


「和希の存在が消えたことで、優月の中から弟が居たという記憶ごとなくなり、弟なんていないという記憶に塗り替えられたんだろう」
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