至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
「えっ……」


「だから、和希のことは仕方がない」


テルさんに断言されると、自分でも気づかなかったのものが、そうだったのかと不思議とすんなり受け止められるような気がして……。


「実の兄だと疑わない和希に真実を告げる。それが、二宮の最終切り札だったんだろうな」


何年も掛けて用意したその周到さに、テルさんはある意味舌を巻くように言い。


「そのあとすぐに、二宮は俺に接触してきた」


……柳迅会のナンバー1になれるはず…という理論を植え付けるために。


そんなタイミングのいい時に、あたしは壱冴に助けを求めていて……。



「だから、今度はそれをこっちが利用することにしたんだ」


ノンフレームの眼鏡の奥が、殺気に満ちた。
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