至上最強の総長は私を愛しすぎている。~DARK NIGHT~ Ⅱ
まるで、出かけていた和希がこの部屋に入ってきて、あたしたちのキスを目撃したようなセリフに。


困惑を隠しきれない。



「和希っ……」



だけど、和希が話していることには変わりなくて。



「よかっ……た……」



あたしは、和希の頭ごと抱え込るようにして抱きついた。




もう、意識は戻らないかもしれないと言われていた和希が。


目を開けてくれた。



これは、奇跡だと思った。



きっとどこかで見ていた神様が。


頑張っている和希に、もう一度、光を射してくれたのだと……。




「うぜえ、やめろって」


いつかのような言葉を吐く和希に、あたしは嬉しくてもっときつく抱きしめた。
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