世界で一番大嫌いif
「本当、どうしたの?」

紀田が慰めるように優しく、頭を撫でる。

「変な夢見た」

紀田が目の前にいる今は現実だろう。私はそう信じる。

「夢?」

「お前が…死ぬ夢だ」

夢の内容自体はあまり覚えていない。
だけど紀田が死ぬことと、なぜかそれを恐れる私がいたことはわかる。

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