妄想女子とイケメン君
香苗は中くらいの大きさのポーチを持って
私と一緒にトイレに向かう
「まずはその重い前髪かなー
ハサミで切っても大丈夫?」
「全然大丈夫!」
「んじゃ、絶対動かないでねwww
目瞑ってー」
私が目を瞑るとジョキジョキと音が聞こえ
少しすると「こんなもんかなー!目開けていいよ」と言われ目を開ける
目を開けるといつも暗かった
視界が明るくなる
「次はメガネ取ろう!」
ついに私の相棒とお別れの日が来たか…
「わかりやした…」
バイバイ相棒……
メガネを取ると少し視界が歪むが
そこまで目は悪くないので大丈夫そうだ
その後髪型もオサゲを取っておろして
人生初のメイクもする
香苗は嬉しそうにずっと「可愛い可愛い」と言ってメイクをしていた
スカートも膝下から太ももの所まで
皆と同じように折って
制服のボタンも開けてリボンも緩める
「よし!でーきた!!!
すっごおおおい可愛い!!
やっぱり私の言った通りじゃん♡」
鏡に写る私はまるで別人だった
「ありがとう!香苗」
「うん!由美いい?
正々堂々して行くのよ?
なよなよしちゃだめだからね?」
「はいっ!わかりやした!!!」
「よし!じゃあ行こっか!」