月夜の影3
健也は阿月の部屋に向かった。

ノックをすると髪の毛の濡れた阿月がドアを開けた。

「開けてくれたんだね」

阿月は黙って頷いた。

「阿月、座って」

健也は阿月に座るように促した。

「阿月、どうして雨の中に立ってたの?」

阿月は黙って下を向いた。















「…泣いてたの?」


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